著者 : 門田隆将
KADOKAWA/角川書店
発売日 : 2014-10-09
台湾とフィリピンの間にあるバシー海峡では、先の大戦で数多くの戦艦が米潜水艦からの魚雷攻撃により沈められた。
そこで戦死した日本兵の数10万人以上という。
その中にアンパンマンの著者’やなせたかし’の弟、柳瀬千尋がいる。
この作品では柳瀬兄弟と、同じくバシー海峡で魚雷攻撃を受けた戦艦から筏に乗り移り12日間の漂流の末、別の船に助けられた中嶋秀次のことが描かれている。
私の父の長兄もこのバシー海峡で戦死している。
私は昭和58年岩手県青年に船に参加し、このバシー海峡で行われた「洋上慰霊祭」にも参加した。
「この広い洋上で船が沈められたらどうなるのだろう・・・?」と当時は想像できなかった。いま「慟哭の海峡」に触れすさまじい魚雷攻撃の様子が理解できた。